「うちの子、全国統一小学生テストで偏差値◯◯だったけど、これって良いの?」
「志望校に合格するにはどれくらい必要なの?」
そんな疑問をお持ちの保護者の方は多いのではないでしょうか。
この記事では、全国統一小学生テストにおける偏差値の見方と目安、学年別の特徴や今後の学習対策について、わかりやすく解説します。
中学受験を見据えるご家庭にとって、模試の結果は重要な指標。
数字に一喜一憂せず、どう活かすかがポイントです。
Contents
全国統一小学生テストとは?
実施時期と対象学年
全国統一小学生テスト(通称:全統小)は、東進グループ(四谷大塚)が主催する無料の全国規模の学力テストです。
毎年6月と11月の年2回、小学1年生〜6年生を対象に実施されます。
全国47都道府県、数千の会場で同日実施され、毎回10万人以上の受験者が参加。
特に中学受験を意識するご家庭から支持を集めています。
テストの目的と特徴
全統小の目的は、単なる順位付けではなく、子どもたちの「全国の中での立ち位置」を把握し、学力向上につなげること。
- 記述式問題や思考力問題が多い
- 教科書レベル+αの内容が出題
- 小1〜2は国・算、小3以降は国・算・理・社
といった特徴があります。
どんな子が受けているのか(母集団の傾向)
受験者には以下のような傾向があります:
- 中学受験を見据えた家庭が多数(特に小3以降)
- 塾に通っている子も多く、全体のレベルはやや高め
- 無料ということもあり、「お試し受験」も一定数いる
偏差値の見方を誤ると、必要以上に焦ったり過信したりすることもあるため、母集団の性質を理解しておくことが重要です。
偏差値とは?基本の見方を解説
偏差値の定義と計算方法の概要
偏差値とは、全体の平均を50とし、そこからどれくらい離れているかを数値化したもの。
主に以下のような式で算出されます:
偏差値 = (得点 − 平均点)÷ 標準偏差 × 10 + 50
つまり、偏差値が高ければ高いほど、そのテストにおける相対的な位置が上ということです。
偏差値50はどのくらい?平均点との関係
偏差値50はちょうど**「全国平均レベル」。
たとえば偏差値60であれば、上位16%程度、偏差値70なら上位2.3%程度**という位置づけになります。
偏差値の注意点(母集団・年度・教科によるブレ)
偏差値は絶対的なものではなく、次の要因でブレがあります:
- 母集団の違い(地域・塾模試との違い)
- 年度・回ごとの問題難易度の差
- 教科ごとの偏差値差(得意不得意の影響)
「偏差値が前回より下がった」=「学力が落ちた」とは限らない点に注意が必要です。
全国統一小学生テストにおける偏差値の目安
偏差値別の位置づけと評価(45〜70以上のゾーン別)
| 偏差値 | 評価の目安 |
|---|---|
| 70以上 | 全国トップクラス(上位2.3%以内) |
| 65〜69 | 難関校レベル(上位7%) |
| 60〜64 | 上位校レベル(上位16%) |
| 55〜59 | 平均以上、努力次第で伸びる |
| 50〜54 | 平均前後、基礎の見直しが重要 |
| 45〜49 | 基礎力不足の可能性あり |
偏差値と得点率の目安(目安のスコア帯)
目安として、偏差値60=得点率70%前後、偏差値70=得点率85%以上と考えるとわかりやすいです。
ただし教科や年度によって変動します。
偏差値の高い子はどんな勉強をしている?
- 日々の基礎学習が徹底されている
- ミスの分析を重視し、解き直しを習慣化
- 読解力・思考力・記述力を養っている
- 塾・家庭学習問わず、“学習の質”にこだわっている
学年別の偏差値目安と特徴
小学1〜2年生:受験者層の広さとばらつき
- 学力差が大きく出やすい
- 偏差値は大きく上下しがち
- テスト慣れより、学ぶ楽しさの定着を重視
偏差値よりも、「どこができて、どこが苦手か」を見てあげましょう。
小学3〜4年生:中学受験を見据えた偏差値
- 受験意識のある家庭が増加
- 偏差値60以上を目指す家庭が多い
- 塾での先取り学習と家庭のフォローが鍵
この時期の偏差値は、中学受験に向けた準備度の目安として活用できます。
小学5〜6年生:志望校レベルとの関係性
- 偏差値と志望校の目安がより明確に
- 偏差値60台で中堅〜上位校、65以上で難関校レベル
- 科目バランスが重要
受験本番を見据え、全科目での安定した成績と戦略的な対策が求められます。
偏差値から考える今後の対策
偏差値が低かった場合の見直しポイント
- ケアレスミスの多さ・見直し不足
- 設問の読解力不足
- 基礎知識の定着度
まずは、解答用紙を見ながら復習を。
感情的に怒るのではなく、原因を一緒に探る姿勢が大切です。
高かった場合の強化方法と継続のコツ
- 成功パターンの分析と継続
- 弱点教科を優先して対策
- “できた”問題でも、なぜ解けたかを振り返る
偏差値は維持・向上のほうが難しいため、成績を“育てる”意識が必要です。
中学受験を視野に入れるなら意識すべき偏差値帯
- 難関中学 → 偏差値65〜70
- 上位中学 → 偏差値60前後
- 中堅校 → 偏差値50台後半
もちろん学校ごとに基準は異なるため、志望校の偏差値情報をチェックしましょう。
よくある質問(FAQ)
偏差値が高ければ必ずしも受験に有利?
→ 一概には言えません。
継続的な学習力・精神力・志望校との相性も重要です。
科目ごとの偏差値の差はどう見るべき?
→ 得意不得意のバランス確認に活用を。
苦手科目の底上げが合格への近道です。
塾の模試とどちらを重視すべき?
→ 両方の結果を見比べて、共通点・違いを分析するのが理想。
塾模試はより実戦的な内容が多いです。
まとめ:偏差値はあくまで目安。継続的な学びが大切
偏差値に一喜一憂せず、成長の材料にしよう
模試の結果は「通信簿」ではなく、「学習の羅針盤」。
数字の上下だけにとらわれず、お子さんの成長プロセスを見守る姿勢が何より大切です。
全国模試を活用した学習のPDCA
- Plan(計画)
- Do(学習)
- Check(模試で確認)
- Act(改善)
このサイクルを回しながら、少しずつ力をつけていく。
模試をうまく活用すれば、家庭学習の質はぐんと上がります。
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